それにかかる費用も知りたい!
そんな疑問にお答えします!
そのときの道のりと費用を、すべて公開します!
男性ホルモン注射〜戸籍変更の総費用
まずは、男性ホルモン注射〜戸籍変更の総費用をご紹介します。
こちらが実際にかかった費用です。
ホルモン注射 | 診断書 | 9,100円 |
ホルモン注射 | 54,000円 | |
血液検査 | 1,600円 | |
性別適合手術 | 診断書 | 7,450円 |
事前検査 | 26,600円 | |
性別適合手術 | 808,000円 | |
アテンド他 | 278,759円 | |
戸籍変更 | 診断書 | 29,320円 |
申立書類 | 1,626円 | |
合計 | 1,216,455円 |
…高いですね(笑)
とりあえず、流れとあわせて詳細をみていきましょう。
男性ホルモン注射
ホルモン注射については、次の3ステップで解説していきます。
②いざ、男性ホルモン注射
③定期的に血液検査を
それでは、ひとつずつ見ていきましょう。
注射①:注射の前に、診断書の入手
FTMが男性ホルモンを打つ場合、『性同一性障害です』という医師からの診断書が必要となります。
これはどこの病院でももらえるというわけではないので、『性同一性障害 診断書 東京』のようにググってみてください。
ぼくが診断書をもらったときは、こんな感じの料金でした。
・診断書発行料:5,400円
=合計:9,100円
また、この診断書をもらう際には『自分史』を書いて持っていきましょう。
自分史とは名のとおり、”自分”の”歴史”ですね。つまり生い立ちです。
ぼくはソフィア・バンコクさんの記事を参考にして書きました。
注射②:いざ、男性ホルモン注射
性同一性障害の診断書を持って、男性ホルモンが打てる病院へ行きましょう。
こちらも、どの病院でも打てるわけではありません。
事前に調べてから向かってくださいね。
男性ホルモン注射は、大きく分けて2種類あります。
・短期持続型(エナルモンなど)
→125mg:2~3週間に1回
→250mg:3~4週間に1回
・長期持続型(ネビド)
→1000mg:5~6ヶ月に1回
打つ周期や何mgがいいかは個人差がありますので、医師と相談してください。
それぞれの特徴などについては、自由が丘MCクリニックさんの記事が参考になります。
ぼくは手術の1年前から、エナルモン125mgを2週間に1回打っていました。
・1年間で計27回
=合計:54,000円
ぼくはネビドで7ヶ月ほどもつので、合計の金額はエナルモンと同じですけどね!
ホルモン注射の料金は病院によりかなり差があるので、これはひとつの参考としてください。
ちなみにホルモン注射は一生打ち続けますが、手術後は周期が長くなります。
エナルモン125mgが1ヶ月に1回でよくなるくらいのイメージですね。
こちらは、『ネビドについてご紹介』の記事も参考にしてくださいませ。
-
【FTM】男性ホルモン注射の“ネビド”についてご紹介!
続きを見る
注射③:定期的に血液検査を
血液検査で、ホルモンバランスや肝機能の状態などを確認します。
ホルモン注射の適切な周期を把握するためにも、定期的に検査しましょう。
検査するタイミングは、ホルモン注射を打ち始めてから3ヶ月後,その後は6ヶ月ごとがいいと言われています。
しかし、これも個人の検査結果によるため、医師と相談しながら受けていきましょう。
ぼくが初注射から3ヶ月後に血液検査をしたときは、1,600円でした。
これも、病院や検査項目により料金が変わります。
これは後述しますね。
詳しい検査項目は、『血液検査で確認すべき項目』もご覧ください。
-
ホルモン注射を始めたFTMが、血液検査で確認すべき項目
続きを見る
性別適合手術
性別適合手術については、次の4ステップで解説していきます。
②健康診断などの検査
③いざ、性別適合手術
④その他の費用
こちらも、順番に見ていきましょう。
手術①:手術の前に、診断書の入手
これは海外で手術をする場合に限ります。
ホルモン注射を打つ前は日本語の診断書をもらいますが、海外の医師へ提出するために英語の診断書も準備します。
日本語の診断書と同じ病院でもらえると思いますので、電話やホームページで確認してみてください。
ぼくの場合、料金はこんな感じでした。
・診断書発行料:5,400円
=合計:7,450円
手術②:健康診断などの検査
手術前の体に異常がないことを確認するため、事前に日本でいくつかの検査を行います。
検査内容は手術する病院により異なるかもしれませんが、ぼくの場合はこんな感じでした。
・染色体検査:11,600円
・血液検査:5.500円
→B型肝炎,血液型,梅毒,エイズ
・健康診断:9,500円
→胸部レントゲン,心電図,尿検査,一般的な血液検査
=合計:26,600円
ぼくは安く済ませるため、それぞれを別の病院で検査しました。
3つの病院をまわったということですね。
手術③:いざ、性別適合手術
やっと手術ですね。
ぼくは海外で手術をしたので、そのときの費用をご紹介します。
・胸オペ:380,000円
→乳房の切除
・内摘:418,000円
→子宮,卵巣,卵管の摘出
・手術証明書:10,000円
→戸籍変更の際に使用する
=合計:808,000円
胸オペは、もとの胸のサイズにより料金が変わります。
ぼくは本当に小さくてAAAくらい(こんなサイズあるのかな?)しかなかったのでこの料金ですが、大きい人はもっと高くなります。
手術④:その他の費用
これは海外で手術する場合にかかる費用です。
→5年有効ver.を発行した場合
・航空券:30,759円
・宿泊代:42,000円
・食費やお土産代:25,000円
・アテンド:170,000円
=合計:278,759円
パスポートは、有効期間が5年または10年の2択です。
10年有効を選んだ場合、料金は16,000円となります。
あと細かいことをいうと、証明写真の料金もかかりますね。
航空券,宿泊代,食費やお土産代は、時期や国,期間,過ごし方によります。
そして、中でも高額なアテンド代。
アテンドとは、簡単にいうと『手術前後にお世話してくれる人』のことです。
手術に関する相談に乗ってくれたり、医師と通訳をしてくれたり、動けなくなった術後にお世話してくれたりします。
安くはないですが、海外で手術するのであればアテンドの利用は強くオススメしますね。
アテンドについては、『SRSでアテンドを使うべき理由』もあわせてご覧ください。
-
【FTM】性別適合手術(SRS)でアテンドを使うべき理由
続きを見る
性別の戸籍変更
性別の戸籍変更については、次の2ステップで解説していきます。
②家庭裁判所へ
では、参りましょう。
戸籍変更①:変更の前に、診断書の入手
今度は、戸籍変更用の診断書が必要となります。
これは2人の医師からもらう必要があるものです。
1人目は最初の診断書と同じ病院でもらい、その方に2人目の医師を紹介してもらうといいでしょう。
・2人目の診断書:6,500円
=合計:29,320円
この診断書をもらうときには、術後にもらった『手術証明書』を持参しましょう。
手術証明書は英語ですので、日本語訳を書いて行かないといけない場合もあります。
診断書をもらう病院へ確認し、必要であればGoogle翻訳をフル活用しましょう。
戸籍変更②:家庭裁判所へ
戸籍変更をするには、家庭裁判所へ申し立てを行います。
そのときに必要なものは次のとおりです。
そして、かかる費用はこんな感じです。
・郵便切手:376円
・戸籍謄本:450円
=合計:1,626円
収入印紙は、申立書に”合計”800円分を貼ります。
“800円”の収入印紙はないため、ぼくは200円×4枚を貼りました。
また、切手は『84円×4枚,10円×4枚』が必要となります。
(東京家庭裁判所の場合です。ご自身が行く裁判所のホームページをご確認ください)
これは裁判所内での手続きに使われ、あまれば返還されますし、たりなければ追加を要求されます。
そして、戸籍謄本は『出生時から現在までのすべて』です。
親が離婚をしている場合などは、離婚前後で戸籍が分かれている可能性がありますのでご注意ください。
以上で認められれば、裁判所からご自身の管轄である市役所などへ戸籍変更の依頼がされます。
そのため、自分で市役所へ変更依頼をしに行く必要はありません。
さいごに
ご覧のとおり、この道のりはとてもお金がかかります。
そして何より、これはあなたの人生を大きく変える行動です。
ですので、本当にこの道のりがあなたにとって最適なのか、本気で考えぬいてから行動してください。
参考に、『ホルモン注射後の体の変化』の記事もご覧ください。
-
FTM ホルモン注射後の体の変化【経験談】
続きを見る
あなたが幸せな道を歩めるよう願っています!!